07/09/2024
私の特許の一つ「咬合器」試作が出来てきました。
咬合器とは、上下の歯や顎の位置関係、下顎運動(下顎の前後、左右、開閉などの運動)の全部あるいは一部をお口の外で再現するため顎関節に相当する部分も備えている器械です。
1805年頃にGariotによって開発されたGariot咬合器が、世界最初の咬合器ということですが、今回の私の発明は、Gariot咬合器が開発されて220年間、誰も思いつかなかった・・・なかなか大きな発明と自画自賛です。
もし歯科技工士さんがお知り合いなら、「総入れ歯を作るときにフェイスボウは使う?」と聞いてみてください。「そんなの使わない」と、ほとんどの技工士さんはお答えになると思います。
フェイスボウ(顔弓)というのは、下顎を開け閉めなど運動をする時のヒンジ(蝶番)の軸に相当する顎関節と、上顎の歯や歯肉がどのような位置関係にあるのかを、患者さまのお顔に装着して記録し、その記録を使って咬合器に位置関係を再現するための器具です。
顎関節をコンパスの芯、どこかの歯1本をコンパスの鉛筆の先とすると、コンパスの芯と鉛筆の先の距離(半径)が変わると、描かれる円弧は異なりますよね。
なので、咬合器の顎関節相当部分から、歯や歯肉の模型を3次元的に正確に取り付けることが大切で、そのためにフェイスボウが必要・・・だけど、総入れ歯を作るときに、ほとんど使われていない。
歯科技工士さんからすれば、下顎運動の再現は重要とわかっていても、フェイスボウを使って、模型を咬合器に取り付けると、総入れ歯が作りにくいんですよね。専門的には人工歯排列という作業が非常にやりにくいので、「平均値的に」といえば聞こえはいいですが、総入れ歯を作りやすいように、顎関節との位置関係は無視して咬合器に模型を取りつけるのです。
私も歯科技工士さんがそう思う、その気持ちは十分に理解できます。確かにフェイスボウで咬合器につけた模型では、人工歯を排列(並べ)しにくいですよ。
なので私が考えたのは、模型は歯科技工士さんが人工歯排列しやすいように咬合器に取り付け、咬合器の左右顎関節部分を模型に対して3次元的に動かし、その位置はフェイスボウで再現する。
これで、歯科技工士さんも総入れ歯は作りやすく、しかし患者様にとっては、より自分の下顎運動にあった総入れ歯を作製することができますね。
咬合器の左右顎関節部分を模型に対して3次元的に動かし、その位置はフェイスボウで再現する。ここが、世界初の咬合器誕生から220年目の発明で特許なのです。
この新型咬合器の名称は、「大前式の、それぞれの患者様の顎の関節の位置を、咬合器の関節部分の位置を変化させ再現する咬合器」なので、
Omae individual joint articurator
としようかな・・・と思っています。
多くの総入れ歯でお困りの患者様が、より良い総入れ歯を手に入れるため、この咬合器は、薬事承認をいただいた後に一般販売する予定です。日本で、世界で使われて多くの方のお役に立てると嬉しいです。