医療法人社団 友和会 いいじま歯科クリニック

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03/04/2026

顎関節の研修会 in 山形

皆さんこんにちは いいじま歯科クリニック勤務医の渡部です。 3月22日に、当院院長の髙瀬と一緒に、山形県山形市の医療法人彩優会ティーズデンタルオフィスさんにお邪魔し、プライベートセミナーに参加してきました。 彩優会さんには、理事長先生はじめ、勤務医、スタッフの皆さんにも普段から大変よくしていただいており、今回もご厚意でセミナー参加をお許しいただきました。 今回は埼玉から外部講師の先生をお呼びしてのセミナーでした。 今回の講師の先生は、埼玉県大宮市でご開業、2件の分院展開もされており、歯科のスタディグループでも大変ご活躍されている。石幡一樹先生でした。 石幡先生は、日本人の国民病ともいえる顎関節症の治療におけるエキスパートの先生です。また、顎関節症だけでなく、義歯やインプラントといった失ってしまった歯の機能を取り戻す欠損補綴治療も大変上手で、若くして臨床、学術ともに非常に秀でた先生です。 この度は、顎関節症にスポットを当ててお話をしていただきました。 顎関節症は、歯科疾患の中で、虫歯や歯周病と同じくらい身近で、その癖に治療法がいまいち確立されていない厄介な分野と言えます。 一応標準的な治療方法は、ガイドラインに掲載されているものの、その多くが疼痛の除去や開口制限の改善がゴールで、関節雑音の除去には至らず、ひどい場合は疼痛や違和感が残った状態でフィニッシュとなるようなケースもあります。 顎関節症はセルフりみってぃんぐディジーズともいわれ、多くのケースが経過観察によって症状の軽減を認めます。その一方で再発も多く、調子のいい時と悪いときを行ったり来たりする疾患で、一生のお付き合いが必要。これまではそう教わってきました。 今回の石幡先生のご講演では、そういった現在の顎関節治療の限界を打ち破るようなお話を聞くことができ、本当に目からうろこでした。 本日の内容としましては ①顎関節症の仕組み 顎関節の主な原因は、咀嚼筋・顎関節系への過大な負担 要するに咀嚼筋を含む顎関節回りの組織に対し、負荷をかけすぎることです。 なぜそれが起きるかというと、偏咀嚼、TCH、その他の悪習癖(頬杖、うつ伏せなど)が原因で、顎関節や周囲筋への負担が増加するといった内容でした。 負担が許容範囲を超えると、痛みが出たり、顎が開かないなどの症状が発現し、日常生活に支障が出ます。こういった部分をわかりやすく説明してくださいました。 ②顎関節症の治療法 顎関節症の仕組みが分かったところで、その症状を改善するための臨床的なアプローチの仕方を実際の症例を交えてお話してくださいました。 これまで教科書で学んできた顎関節症の治療法は、主に対症療法でしたが、今回の石幡先生のお話では、きちんと整理された理論の中で、原因療法についても教わることができ、非常に有意義だったと感じています。 ③実際の治療デモ 講義が大変分かりやすかったことで、すっかり理解したつもりになるのが勉強会あるあるですが、今回は、座学の後すぐに診療室でのデモがあり、知識の反復を行うことができましたし、その場で石幡先生に質問もたくさんできて、近い距離感で学びを深めることができました。 石幡先生のお話は終始論理的で、これまで、顎関節症の治療で不安になっていた部分が、たちまち整理され、頭の中がすっきりしました。 また、考え方が非常にシンプルで、経験の浅い歯科医師でも明日から実践できる内容がたくさんあり、臨床にすぐ生きてくる大変貴重なお話をしてくださいました。 また、顎関節症治療に用いるボツリヌス治療のデモ、顎関節症治療のマウスピースの調整方法のデモと実際の臨床手技を目の当たりにできたのは、イメージもわきやすく、何より石幡先生がめちゃめちゃいい人でした。 常に質問しやすい状況を作って下さり、分からないことがあってもすぐに解決しながら講義を受けることができました。 こういった貴重な機会をくださった彩優会の皆さん、石幡先生とご同行頂いたスタッフの方、当院院長に本当に感謝です。

Untitled皆さん、こんにちは。いいじま歯科クリニックで歯科医師をしております、渡部(わたなべ)です。 早いもので2026年も1ヶ月が過ぎようとしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は先日、1月24日・25日の2日間にわたり、名...
04/02/2026

Untitled

皆さん、こんにちは。いいじま歯科クリニックで歯科医師をしております、渡部(わたなべ)です。 早いもので2026年も1ヶ月が過ぎようとしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は先日、1月24日・25日の2日間にわたり、名古屋で開催された「GNDM(グレーター名古屋デンタルミーティング)」に参加してきました。 今回の大会は記念すべき第10回。単なるセミナーの枠を超えた大規模な学術大会で、インプラント、歯周病、修復治療(詰め物・被せ物)、さらには歯の移植に至るまで、各分野のエキスパートが集結する非常に熱気あふれる場でした。 本日は、この2日間で私が得た「知識のアップデート」と、そこから感じた「歯科医療への情熱」を、患者様、そしてこれから共に働くかもしれない未来の仲間たちへ向けてお届けしたいと思います。 1. 若手歯科医師の熱意に触れて:5年目の私が感じた刺激 大会1日目は、若手からベテランまで幅広い層の先生方による「ケースプレゼンテーション」が中心でした。特に驚かされたのは、私と同じ歯科医師歴5〜10年目の若手Dr.たちによる発表のレベルの高さです。 緻密な診査診断に基づき、一つひとつの工程に一切の妥協を許さない治療姿勢。同じ5年目として、大きな刺激を受けるとともに、「自分ももっと患者様のために研鑽を積まなければならない」と身が引き締まる思いでした。 また、その後の懇親会では、全国から集まった先生方と意見を交わすことができました。診療における悩みや新しい治療のアイデアなど、普段の診療室にいるだけでは得られない多様な視点に触れ、自分の世界がぐっと広がったのを感じます。こうした**「外部との繋がり」や「切磋琢磨できる環境」は、歯科医師としての成長に不可欠だと再認識しました。 2. 「痛みを抑え、より確実に」:最新の局所麻酔薬『セプトカイン』 2日目のランチョンセミナーでは、株式会社CGさんより新しい局所麻酔薬『セプトカイン』についての知見を深めました。 実は、当院でも最近このセプトカインを導入しています。この薬剤は、従来の麻酔薬に比べて組織への浸透性が高く、より確実な効果が期待できるのが特徴です。 「歯医者は痛いから苦手」という患者様は少なくありません。私たちが最新の薬剤知識を取り入れるのは、単に治療を効率化するためではなく、患者様の負担(痛みや不安)を1秒でも、1ミリでも減らしたいと考えているからです。今回の講演を聞き、その特性をより深く理解できたことで、明日からの診療でもより自信を持って麻酔処置に当たれると確信しています。 3. 「親知らず」が救世主に?世界権威から学ぶ歯の移植術 今回の参加で私が最も楽しみにしていたのが、「歯の移植術」に関するセッションです。 講師は、この分野の世界的な権威である月星光博先生、そしてご子息の太介先生、陽介先生という、まさに「移植のスペシャリスト」の布陣でした。 「歯の移植」とは、噛み合わせに関与していない親知らずなどを、歯を失ってしまった場所へ植え直す治療です。自分の組織を使うため拒絶反応が少なく、インプラントに代わる「天然の歯を再生させる選択肢」として非常に有効です。 月星先生は40年以上にわたる膨大な臨床経験をもとに、成功例だけでなく、あえて「うまくいかなかった症例」も論理的に解説してくださいました。 治療の成功率は約90%と高いが、決して魔法ではないこと。 患者様の年齢、骨の状態、そして術者の技術が緻密に絡み合って結果が決まること。 診査・診断から術後のフォローアップまで、「目からうろこ」の連続でした。改めて、「1本の歯を救うために、どれだけの準備と技術が必要か」という歯科医療の深淵に触れた気がします。 学んだ知識をしっかりと整理して、より多くの患者さんのお悩みが救えるように研鑽を積みたいと思います。 最後までお付き合いいただきありがとうございました。 いいじま歯科クリニック 勤務Dr 渡部清人

皆さん、こんにちは。いいじま歯科クリニックで歯科医師をしております、渡部(わたなべ)です。 早いもので2026…

16/12/2025

医療法人社団 友和会 いいじま歯科クリニックの名称を使用してLINEグループを新規作成するよう指示、作成後にQRコードを送るよう要求する詐欺メールやメッセージが出されているようです。詐欺ですので絶対に対応しないようにご注意ください!!

経営塾ベーシックコース 第4回に参加してきました!皆さま、こんにちは。 いいじま歯科クリニックで歯科医師をしております渡部と申します。 先日、11月30日に「地域一番実践会」主催の経営塾ベーシックセミナーを受講してまいりました。前日には前夜...
08/12/2025

経営塾ベーシックコース 第4回に参加してきました!

皆さま、こんにちは。 いいじま歯科クリニックで歯科医師をしております渡部と申します。 先日、11月30日に「地域一番実践会」主催の経営塾ベーシックセミナーを受講してまいりました。前日には前夜祭も開催されており、そちらから参加させていただきました。 この前夜祭は、他の参加者の方々と交流を深めることができる貴重な機会です。参加者には、他院の院長先生や勤務医の先生方をはじめ、医院を支えるスーパー歯科衛生士さん、受付・事務スタッフの方々など、様々な職種の方がいらっしゃいました。立場や役割は違えど、患者さんにより良い歯科医療を届けたいという想いは共通しており、意見交換を通じて多くの刺激を受けることができました。 特に、同年代で活躍されている方々の話を聞くことは、大変刺激になり、「自分ももっと頑張ろう」と背中を押されるような体験でした。 さて、今回のセミナーで取り上げられたテーマの一つが「自費率」についてです。 自費率とは、歯科医院の収入のうち、保険診療ではなく自由診療によって得られる割合のことを指します。一般的に、日本全国の歯科医院の平均自費率は10%程度と言われています。つまり、仮に月間の売上が1,000万円の歯科医院であれば、そのうち約900万円は保険診療、残りの100万円が自由診療によるもの、というイメージです。 ところで、実際の歯科治療の大部分は、保険診療の範囲内で行うことが可能です。虫歯や歯周病の治療、被せ物や入れ歯など、多くの治療は保険適用で対応できます。その一方で、なぜ自費治療が存在するのでしょうか? それは、歯科治療が非常にオーダーメイド性の高い医療だからです。患者さんごとに歯の状態や噛み合わせ、歯並びが異なるため、使用する材料や器具、治療手順まで個別に最適な方法を選ぶ必要があります。 自費診療では、保険診療では使用できない高品質な材料や技術を用いることができます。例えばセラミックの被せ物は、見た目の美しさだけでなく、強度や耐久性にも優れています。治療費としては1本あたり数万円~十数万円かかることもありますが、それだけの価値があるものです。 逆に、数千円で提供される保険の被せ物が「本当に大丈夫なのかな?」と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。実際、保険診療は「最低限の治療」とも言われ、どうしても再治療が必要になるケースも少なくありません。 つまり、「一度きちんと治して長くもたせる自費治療」と、「再発を前提に定期的にやり直しをする保険治療」という2つの選択肢があると言えます。 もちろん、どちらを選ぶかは患者さん自身の価値観やご事情によって異なります。ただ、こうした違いを十分に理解されたうえで治療を選んでいただくことが、私たち歯科医師にとってとても大切なことだと考えています。 実際、「最初は安い保険の方でいいかな」とおっしゃっていた患者さんが、治療の違いやメリット・デメリットをご説明すると、「それならセラミックにします」とご納得いただくことも少なくありません。 患者さんが正しい情報を知らないまま、保険診療で自動的に治療が進んでしまうことは、大きな不利益になりかねません。「自費治療=高い治療の押し売り」というイメージを持たれることもあるかもしれませんが、決してそうではありません。 大切なのは、「本当に良いものの価値を理解していただくこと」。歯科治療に対する意識が少しでも高まっていただけるよう、これからも丁寧にご説明を続けてまいります。 今後も学びを深め、よりよい医療を患者さんに届けられるよう努めてまいります。最後までお読みいただきありがとうございました。

皆さま、こんにちは。 いいじま歯科クリニックで歯科医師をしております渡部と申します。 先日、11月30日に「地…

皆さんこんにちは。いいじま歯科クリニック勤務医の大藤です。 先日、朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターで開催された「第68回 秋季日本歯周病学会」に参加してきました。今回は10月18日(土)に参加し、シンポジウムやセミナーを通して多くの学び...
08/11/2025

皆さんこんにちは。いいじま歯科クリニック勤務医の大藤です。 先日、朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターで開催された「第68回 秋季日本歯周病学会」に参加してきました。今回は10月18日(土)に参加し、シンポジウムやセミナーを通して多くの学びがありました。 久々の再会と学びの時間 開催地が地元・新潟ということもあり、参加しやすい学会でした。前日には私の母校である昭和大学歯周病学講座の先生方とも久しぶりに再会でき、懇親会では近況を語り合い、和やかな時間を過ごせました。 学会シンポジウムは「抗菌薬の適正使用」「高齢者の歯周治療」「MRONJ」の三本柱で構成、どの講演も日常臨床に直結する内容でした。 歯周病の病因と細菌の概念 近年、歯周病の病因は特定の悪玉菌(レッドコンプレックス)だけではなく、「口腔内細菌のバランスの乱れ(ディスバイオシス)」によるものと捉えられるようになってきています。 特にP. gingivalisなどの菌はキーストーン病原体として重要視されています。キーストーン病原体は、歯周病の発症や進行において、他の微生物との相互作用や宿主の免疫応答に影響を与え、病気の進行を助長する重要な要素とされています。キーストーン病原体を中心とした微生物間でも何らかのネットワーク(コミュニケート)を構築しており、他微生物との相互作用により歯周病の進行悪化に関与するという考えが注目されています。とても興味深い内容でした。 抗菌薬の適正使用 抗菌薬は必要な場面で適切に使うことが重要で、「耐性菌」の増加を防ぐ必要があります。バイオアベイラビリティ(生物学的利用能)が高い(服用した薬が効率よく血流に移行する)薬剤の選択が重要です。 これまでのガイドラインで汎用されてきた一部の第3世代セファロスポリン系薬剤などは、バイオアベイラビリティが低く(組織移行性が悪い)、耐性菌を生みやすいことから、使用を控えるべきであるとのことでした。日々臨床でも抗生剤の処方を行っていますが、フロモックスなどのバイオアベイラビリティの低い抗生剤を処方していたため、今一度投薬の見直しをする必要性があると感じました。 従来使われてきた一部の抗菌薬は、効果が不十分で耐性菌を生みやすいため、見直しが進められています。現在のガイドラインでは、第一選択薬はアモキシシリンで、ペニシリンアレルギーの患者さんには クリンダマイシン(ダラシン®)等の処方を推奨しています。 また、歯周病の急性症状(P急発)には、ミノサイクリン軟膏などの局所投与が有効で、SRP(スケーリング・ルートプレーニング)への全身抗菌薬の補助的併用は、エビデンスが弱く、弱い推奨にとどまっています。 高齢者の歯周治療と課題 日本の高齢化が進む中、80歳以上でも歯が多く残っている方が増えています。その一方で、重度の歯周ポケットを持つ方も増加傾向にあります。 高齢になると通院が難しくなるため、在宅や施設でのケア体制づくりが重要です。歯科医師、看護師、介護職など多職種による連携が求められています。 オーラルフレイルへの対応 「オーラルフレイル」(口腔機能の低下)は早期発見が大切です。チェック項目に複数該当する方は、精密な検査が必要です。 外来が可能な高齢者には、清掃しやすいシンプルな口腔環境づくりが基本であり、外科処置は控えめに。要介護者には主に衛生管理を中心としたケアが行われます。 骨の薬とあごの病気(MRONJ) 骨粗しょう症の治療薬(ビスフォスフォネートやデノスマブ)は、あごの骨の壊死(MRONJ)を引き起こすことがあります。 最新の見解と治療方針 2023年の最新指針では、「感染源となる歯は早めに抜歯や治療を行う方がよい」とされており、従来の「抜歯を避ける」方針から大きく変わりました。 また、「薬を一時中止(ドラッグ・ホリデー)することで予防できる」という説にも、十分な根拠はないとされ、現在では休薬しないことが提案されています。 治療の目標も、「生活の質(QOL)維持」から「治癒(Cure)」へとシフトしており、全身状態が許せば外科的治療が優先される傾向にあります。 学会シンポジウムでの講演内容も非常に学びが多かったですが、臨床ポスターにおける他の先生方の症例を拝見することが出来てとても勉強になりました。すごい症例を目の当たりにし、改めて歯周病治療の奥深さを痛感しました。 おわりに 今回の学会では、日々の診療に活かせる多くの学びがありました。最新の知見を得たり、刺激を周りから貰えるという点で、学会参加は非常に有意義であると改めて感じました。今後も、旧知識をずっと保持するのではなく、アップデート・広げるという視点で学ぶ姿勢を持っていきたいと思います。 最後まで読んで頂きありがとうございました。

皆さんこんにちは。いいじま歯科クリニック勤務医の大藤です。 先日、朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターで開催さ…

皆さんこんにちは。 いいじま歯科クリニックで勤務しております歯科医師の渡部です。 今回は、先日受講したSSS OPEN SEMINAR『外傷歯の診断と治療』についてご紹介させていただきます。その前に、まずはセミナーを主催している『スタディグ...
08/10/2025

皆さんこんにちは。 いいじま歯科クリニックで勤務しております歯科医師の渡部です。 今回は、先日受講したSSS OPEN SEMINAR『外傷歯の診断と治療』についてご紹介させていただきます。その前に、まずはセミナーを主催している『スタディグループSSS』について少しご説明させてください。 歯科医師として臨床に立つと、日々さまざまな疑問や課題に直面します。それを解決する手段の一つが勉強会への参加です。私もいくつかの勉強会に参加しておりますが、その中でもSSSは比較的若手の歯科医師が主体となって活動しており、非常に熱意のある先生方が多く在籍しています。毎回参加するたびに新たな気づきや刺激を得ており、大変有意義な時間を過ごしています。 今回のセミナーでは、世界的に著名な月星太介先生を講師としてお招きし、「外傷歯の診断と治療」についてご講義いただきました。 歯科医院には、顔面をぶつけて歯が欠けた、歯が抜けた、歯ぐきから出血しているといった、突然の外傷による急患が来院することがあります。こうした外傷に対して、最も重要なのは「適切なタイミングで、適切な処置を行うこと」です。 そのためには、歯科医師自身が正確な知識と判断基準を持ち合わせていることが何よりも重要になります。特に、歯が完全に抜け落ちてしまう「脱落」と呼ばれるケースでは、その場での対応が歯の予後を大きく左右します。適切に処置が行われれば、その歯を一生保つことが可能ですが、誤った対応をすれば数か月で抜歯が必要になることもあります。 今回のセミナーでは、世界基準に基づく外傷歯の対応について、科学的根拠や統計を交えながら非常に分かりやすくご解説いただきました。改めて、初期対応の重要性と、知識のアップデートの必要性を痛感いたしました。 外傷の患者さまは、いつ、どのタイミングで来院されるかわかりません。明日、もしくは今日中にそういったケースがあるかもしれません。ですから、受講した内容をしっかりと復習し、自分の中に知識として定着させ、いざというときに冷静に対応できるよう準備しておく必要があると強く感じました。 また、当日は『クラプロックスを使用し生涯の健康を守る』というテーマで、株式会社ヨシダの水谷由佳歯科衛生士さんによるランチョンセミナーも開催されました。 皆さんは、スイス生まれの歯ブラシ「CURAPROX(クラプロックス)」をご存じでしょうか?この歯ブラシの特徴は、「口腔内に安全に使用できること」を第一に考えて設計されている点です。歯や歯ぐきを傷つけにくく、それでいて通常の歯ブラシでは届きにくい歯間や隙間にも、柔らかく細い毛先がしっかりと入り込んで汚れを除去してくれます。 歯ブラシの毛には主にナイロンとポリエステルの2種類の素材が使用されています。ナイロンは安価ですが吸水性が高く、毛先が変形しやすいという特徴があります。一方、ポリエステルは吸水性が低く、変形しにくいため、長く安定した使用が可能です。CURAPROXは、ポリエステルの中でも特に高品質な「クーレン繊維®」を使用しており、毛の密度も非常に高いため、効率的なプラーク除去が可能です。 一般的には歯ブラシは1か月ごとの交換が推奨されますが、CURAPROXは正しく使用すれば約3か月使用できるとされています。その分価格はやや高めですが、長期的な口腔健康を考えると、十分に検討する価値のある製品だと感じました。 私自身、歯ブラシについてはそれほど詳しくありませんでしたが、メーカーごとに異なる理念や技術があることを知り、非常に興味深く感じました。 今後もこのようなセミナーを通じて、知識と技術を深め、患者さまにより良い診療を提供できるよう努めてまいります。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

皆さんこんにちは。 いいじま歯科クリニックで勤務しております歯科医師の渡部です。 今回は、先日受講したSSS …

17/09/2025
皆さんこんにちは。 いいじま歯科クリニック勤務医の渡部です。 2024年8月30日、大阪にて開催された『りんご丸かじり義歯セミナー』を受講してまいりました。 このセミナーは、リンゴを丸かじりできるほど安定した総入れ歯を実現するための理論と臨...
05/09/2025

皆さんこんにちは。 いいじま歯科クリニック勤務医の渡部です。 2024年8月30日、大阪にて開催された『りんご丸かじり義歯セミナー』を受講してまいりました。 このセミナーは、リンゴを丸かじりできるほど安定した総入れ歯を実現するための理論と臨床技術を学ぶことを目的としたものです。 講師を務められたのは、長崎県でご開業の吉村歯科医院院長・吉村先生と、静岡県で歯科技工所を運営されている大石先生のお二人です。どちらの先生も、これまでに5桁を超える症例数を経験されており、入れ歯治療の第一線で活躍されているスペシャリストです。 まず、セミナーのタイトル「りんご丸かじり義歯」についてご説明させてください。一見、少し砕けた印象のある名前に感じるかもしれませんが、決してふざけているわけではありません。 皆さん、最近リンゴを丸かじりされたことはありますか? リンゴを丸ごとかじるには、大きく口を開けて前歯でしっかり噛みつく必要があります。天然の歯であれば、さほど難しいことではありませんが、総入れ歯を装着されている方にとっては、非常に困難な動作です。 というのも、総入れ歯は構造上、前歯に強い力をかけると、歯ぐきから浮き上がる方向に力が加わるため、外れやすくなってしまうのです。適合の良い入れ歯であっても、前歯で硬いものを噛み切る際には外れるリスクが高まります。 逆に、奥歯で物を噛む際は、入れ歯が歯ぐきに押し付けられる方向に力がかかるため、比較的安定します。この違いにより、前歯でかぶりつく動作が総入れ歯にとって苦手であるということがお分かりいただけるかと思います。 このような構造的なハンディがある中で、「リンゴを丸かじりできる義歯」というコンセプトが実現可能なのか、初めは正直、半信半疑でした。 ところが、セミナーの中では実際の治療風景を収めた動画が紹介され、本当に入れ歯でリンゴをかじっている患者さんの様子を目の当たりにしました。その映像は非常に衝撃的で、患者さん自身が最も驚いている様子が印象的でした。 「まさか自分がリンゴをかじれるなんて思っていなかった」と語る患者さんの表情からは、驚きと感動があふれており、画面越しでもその喜びがひしひしと伝わってきました。 総入れ歯の治療には、大きく分けて「型どり」と「咬み合わせの構築」という2つの重要な工程があります。どちらが欠けても、患者さんにとって満足のいく義歯を提供することはできません。今回のセミナーでは特に、咬み合わせの構築に焦点を当てた内容が中心でした。 実際のところ、内容は非常に濃密で、一度の受講ですべてを習得するのは到底難しいと感じました。しかし、講師の先生方も「繰り返しの学習と実践が何よりも大切」と強調されており、まさに地道な努力の積み重ねが求められる分野であると再認識いたしました。 今後も、患者さんに「こんなに噛める入れ歯は初めて」と言っていただけるような治療を目指し、日々の診療と研鑽を重ねてまいります。 次回は、11月にセミナーがあるみたいなので、ぜひ参加したいなぁと思ってます! 今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。 また次回の更新でお会いしましょう。

皆さんこんにちは。 いいじま歯科クリニック勤務医の渡部です。 2024年8月30日、大阪にて開催された『りんご…

みなさんこんにちは。 いいじま歯科クリニック勤務医の劉です。 今回は、睡眠歯科治療用マウスピースで国内外において広く知られているソムノメッド社主催の認定セミナーに参加してまいりました。 講師は、順天堂医院 睡眠・呼吸障害センター長の葛西隆敏...
16/07/2025

みなさんこんにちは。 いいじま歯科クリニック勤務医の劉です。 今回は、睡眠歯科治療用マウスピースで国内外において広く知られているソムノメッド社主催の認定セミナーに参加してまいりました。 講師は、順天堂医院 睡眠・呼吸障害センター長の葛西隆敏先生と、古畑いびき睡眠呼吸障害研究所所長の古畑升先生のお二方。いずれも長年にわたり睡眠医学の第一線で活躍されている、まさにこの分野のパイオニアです。 今回のセミナーは、医科部門と歯科部門をあえて分けた構成で行われ、基礎知識・臨床知識・実際の操作までしっかり網羅された内容でした。 このような非常に実践的なセミナーで得られた知識と経験を、ここで少しご報告させていただきます。 午前の部:睡眠医学の重要性とその全身への影響 午前中は、葛西先生より睡眠医学の重要性と必要性についての講義がありました。 3月の宮地先生の受講報告とも内容が重なる部分もありますが、今回は研究データや論文に基づく解説が充実しており、より深い理解を得ることができました。 無呼吸による生理学的変化や、現在使われている各種治療法(減量・手術・OA・体位療法など)の効果比較、さらにはHNS療法や薬物療法といった新しい治療法の紹介まで、非常に充実した内容でした。 また、治療によって改善が期待できるのはQOLだけでなく、生命予後そのものが正常人とほぼ同等に近づくという報告もあり、あらためて睡眠障害が多方面の疾患に与える影響を実感しました。 特に心血管系疾患における国内外の研究報告は印象的で、「やはり睡眠と呼吸は本当に大事だな」と再認識した次第です。 午後の部:OA治療と医科連携、実技(咬合採得) 午後は、OSA(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)に対するOA治療の意義や医科連携の方法、OA装着後の注意点、そして咬合採得の実習が行われました。 OSA治療には主にCPAPとOAの2つの柱があります。CPAPは効果が高く完成度も高い治療法として知られていますが、装着中の脱落や不快感、保険適応のハードルなど、現実的な課題も少なくありません。 その点、OAは適応の幅が広く、使いやすい選択肢として重要な役割を果たしています。 ただし、OAも万能ではなく、咬合・歯列・TMD・ブラキシズムなど、患者さんごとに異なる要因への配慮が必要です。また、使用後のストレッチやリハビリの重要性についても言及がありました。 ↑ ソムモーニング・リポジショナー:OAを一晩中使用した後、朝食の前に使用するマウスピースです。これを使って下顎をもとの位置に戻します。 実習:ソムゲージによる咬合採得 実習では、ソムノメッド社独自の「ソムゲージ」を使用して咬合採得を行いました。 基本的にはジョージゲージに似た構造ですが、患者ごとの状態に応じた柔軟な調整が必要で、構成咬合位の採得よりも術者の判断が問われます。 特に、動揺歯・インプラント・歯列不正・彎曲・TMDなどがあるケースでは、細かい配慮と注意深い操作が求められました。 ↑ 従来のOAと違って、ソムノメッド社のOA「ソムノデント」は上下分離式です。このように、装置を入れた後の開口運動はもちろん、左右の偏心運動もできます。このように通常の顎運動に近いようなタイトレーションを用いて、より関節や口腔内環境の負担を少なくできます。 おわりに 今回のセミナーを通じて、睡眠医療の最前線で活躍されている先生方のお話を直接伺う機会に恵まれ、大変光栄でした。 睡眠医療は現時点では医科中心の分野ですが、OA装置を通じて歯科として関われる余地は確実に広がっています。 医科―歯科の連携強化、装置のさらなる改良、保険制度との調整など、まだ多くの課題はありますが、 今後も患者さんのためにできることを模索しながら、より良い医療の提供に貢献できるよう、精進してまいります。

みなさんこんにちは。 いいじま歯科クリニック勤務医の劉です。 今回は、睡眠歯科治療用マウスピースで国内外におい…

こんにちは。いいじま歯科クリニック 勤務医の腰越です。 タイトルにありますように先日、【日本小児歯科学会】が新潟市の【朱鷺メッセ】にて開催されました。 学会は、毎年交代制で準備・運営を担当する大学が変わり、該当する大学が立地している県が開催...
31/05/2025

こんにちは。いいじま歯科クリニック 勤務医の腰越です。 タイトルにありますように先日、【日本小児歯科学会】が新潟市の【朱鷺メッセ】にて開催されました。 学会は、毎年交代制で準備・運営を担当する大学が変わり、該当する大学が立地している県が開催地となります。 今年は新潟県で開催されるということで、新潟大学の小児歯科講座が主催担当となりました。 私はいいじま歯科クリニックの勤務医であると同時に、新潟大学の小児歯科にも所属しているため、今年は運営側の一員として参加させていただきました。  こちらを首にかけて学会中の2日間、館内を練り歩きました。 残念ながら、開催中に学会内のポスター他資料、企業ブースや講演の撮影・録画は全面的に禁止されているため、学会中の写真を載せることはできないのですが…。 総参加人数は1800人を優に超えていたそうです。これはかなり多い人数です。 二日間とも大きな混乱はなく、大盛況に終わりました。  開催時刻前の学会の看板。立派です。  開催時間の数時間前、早朝のだれもいない時間帯に撮影した会場案内です。 私は常に新潟大学にいるわけではないので、事前の準備をほとんど参加できず申し訳ない気持ちになったのですが、一年以上前から講座の先生方は準備をすすめておられました。 今までの私にとっての学会とは、気ままに好きな講座だけ聞いて、県外にも旅行できて、おいしいものも食べられて、好きなタイミングで好きなことを学べる楽しいものだと思っていたのですが、そんな学会が毎年無事に開催されていることは当たり前のことではなく、大勢の人の協力と念入りな準備で成り立っているのだと自分が実際に体験してみることで改めて痛感しました。 運営の内容も情報の機密ということで詳細は省きますが、イベントの裏方としての動き方・臨機応変さ・参加者へのおもいやり&おもてなしの精神を学び、鍛えるとても良い機会となりました。 学会開催中の運営側はつねに忙しく、現地での講演・セミナーをまったく聞けなかったことが残念でなりませんでしたが、参加者に対してのちのちオンデマンド配信がスタートするとのことで、楽しみです。 いいじま歯科クリニックで何かイベント開催されたときには、学んだことを活かして発揮していきたいと思います。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

こんにちは。いいじま歯科クリニック 勤務医の腰越です。 タイトルにありますように先日、【日本小児歯科学会】が新…

皆さんこんにちは。いいじま歯科クリニックで勤務しております歯科医師の渡部です。 このたび、エンビスタジャパン株式会社が主催する「ダイレクトボンディング1Dayセミナー」に参加してまいりました。 講師は、保存修復、歯科補綴(ほてつ:被せ物や入...
22/05/2025

皆さんこんにちは。いいじま歯科クリニックで勤務しております歯科医師の渡部です。 このたび、エンビスタジャパン株式会社が主催する「ダイレクトボンディング1Dayセミナー」に参加してまいりました。 講師は、保存修復、歯科補綴(ほてつ:被せ物や入れ歯を作って失われた歯の機能を回復する学問)の分野で世界的にご活躍されている岩田淳先生。お名前は以前より存じ上げておりましたが、直接お会いするのは初めてのことであり、一緒に写真も撮っていただけたことは、非常に光栄で思い出深いものとなりました。 セミナーといえば東京や大阪といった都市部での開催が多い印象ですが、今回は愛知県名古屋市での開催ということで、新幹線を乗り継いで参加いたしました。思っていたよりも距離があり、移動の大変さも含めて良い経験となりました。 さて、今回のセミナーテーマである「ダイレクトボンディング」についてご紹介させていただきます。 ダイレクトボンディングとは、虫歯などで歯にできた欠損部分に、コンポジットレジン(プラスチックの一種)を直接詰めて修復する治療方法です。保険診療においては「CR充填」とも呼ばれます。この治療法の大きな特徴は、型取りを必要とせず、基本的には1回の治療で完結するという点です。 ただし、虫歯の大きさや歯質の状態によっては適応とならない場合もあります。そのため、全ての症例に適しているわけではありませんが、小さな虫歯に対しては、歯を削る量が少なく済み、治療回数も少なくて済むという大きな利点があります。 「レストレーションサイクル」という考え方がありますが、これは歯の修復治療を繰り返すことで、徐々に歯の寿命が縮まっていくというものです。削れば削るほど、再治療を重ねれば重ねるほど、天然歯の量が減り、最終的には抜歯に至る可能性が高まります。 虫歯の治療とは、基本的に失われた歯質を人工物で補う作業ですが、人工物には必ず劣化が訪れます。時間の経過とともに素材が摩耗し、接着面が劣化すれば、再度虫歯ができるリスクも高まります。だからこそ、初回治療の質の高さや、再治療時にいかに削る量を最小限に抑えるかが、歯の寿命に大きく影響してきます。その点でダイレクトボンディングの技術は大変有用と言えます。 今回のセミナーでは、特に奥歯へのダイレクトボンディングをテーマに、実践的な内容を学びました。奥歯は咬合力(かむ力)も大きく、形態も複雑であるため、より高度な技術と知識が求められます。 実際の臨床では、模型上で虫歯を除去した後にできた窩洞(穴)に、コンポジットレジンを少しずつ詰めていき、元の歯の形や機能を再現します。その過程では、処置用の器具の使い方、光の当て方、素材の取り扱いなど、多くのポイントがあります。今回のセミナーでは、これらの技術を一つひとつ丁寧に学びました。 セミナーは朝10時から夕方17時までの7時間でしたが、非常に濃密で、時間があっという間に過ぎました。座学だけでなく、模型を使った実習も多く、実際の臨床に即した内容で大変有意義な学びとなりました。セミナー後の質疑応答も岩田先生が遅い時間まで丁寧にご回答くださり大変勉強になりました。 学んだ技術を早期に臨床に取り入れることはもちろん、患者様への説明の質を高めることにもつなげていきたいと感じています。治療の選択肢をわかりやすくご案内することが、安心と信頼に直結するからです。 今後は、今回学んだ知識と技術を日々の診療に活かし、より質の高い治療を患者様に提供できるよう努めてまいります。特に、「なるべく削らない」「なるべく再治療にならない」治療方針を大切にし、歯の寿命をできる限り延ばせるよう取り組んでまいります。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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皆さんこんにちは。いいじま歯科クリニック勤務医の劉です。 2025年5月14日より二日間、東京・田町にて開催された矯正歯科のセミナーに参加しました。講師は日本矯正歯科学会認定指導医の竜立雄先生でした。今回もこのブログを通じて、セミナーで学ん...
18/05/2025

皆さんこんにちは。いいじま歯科クリニック勤務医の劉です。 2025年5月14日より二日間、東京・田町にて開催された矯正歯科のセミナーに参加しました。講師は日本矯正歯科学会認定指導医の竜立雄先生でした。今回もこのブログを通じて、セミナーで学んだ矯正歯科の知識および手技についてご紹介いたします。 矯正歯科と聞くと、おそらく「太い針金を様々な形に曲げて歯並びを整える」という技術を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、これは矯正治療の一部に過ぎません。今回のセミナーで使用された技術は、針金を曲げるスタンダードエッジワイズ法ではなく、あらかじめ規格化された材料を用いて歯並びを整える方法です。すなわち、「針金を曲げない」技術(ストレートワイヤーエッジワイズ法)です。 上図の説明の通り、どちらも矯正歯科の技術ですが、使用する器具には大きな違いがあります。 左側の伝統的な矯正法(スタンダードエッジワイズ法)に使用されるブラケットは、歯に接着する部分(ベース)が平坦で、スロット(針金を通す溝)もまっすぐになっているのが特徴です。 一方、右側にあるストレートワイヤーエッジワイズ法では、ブラケットの位置の調整に加えて、角度のついたスロットが使用されており、診療時間の短縮につながる仕組みになっています。 今回のセミナーでは、このストレートワイヤーエッジワイズ法をさらに改良した MBTシステム について学びました。 MBTシステムとは MBTシステムは、McLaughlin(マクラフリン)、Bennett(ベネット)、Trevisi(トレビジ)の3人の矯正歯科医によって開発された、ブラケット装置と治療手順に関する総合的な矯正システムです。 MBTシステムの特徴 あらかじめ歯の最終的な位置を想定し、ブラケットに角度やトルクが組み込まれています。 従来の矯正法に比べて、より正確で効率的な歯の移動が可能です。 歯の角度に合わせてブラケットが作られており、矯正の仕上がりが向上します。 標準化された治療プロトコルにより、一貫した結果を得やすく、治療の再現性が高いです。 比較的軽い力で持続的に歯を移動させるため、患者の負担を軽減しつつ、効率的に歯を動かします。 要するに、MBTシステムは伝統的な矯正治療に比べて規格化されており、術者の技術差による治療結果のばらつきを少なくすることを目指しています。 MBTシステムの手技 手技自体は、伝統的な矯正と大きく異なるわけではありませんが、基本的には「決められた器具を、決められた手順で、決められた位置に使用する」ことが原則です。 以下の流れは基本的に同様です。 ブラケットの位置決定 ブラケットを歯面に接着 (抜歯症例ではこの段階の後に抜歯) ワイヤーをブラケットに固定(結紮線またはモジュール) 歯を移動させて、完成 また、「規格化」が求められるため、使用する器具にも明確なルールがあります。 たとえば、歯並びには様々な形態があるため、最終的な形を予測し、それに合ったワイヤー(オーボイド、スクエア、テーパードの3種類)を選び、結紮固定していく必要があります。 では、実習の写真をお見せします。 ↑ 右半分を使って、まず歯の近遠心的な中央点(歯冠と歯頚部)を結んだ線を描いて(縦線、=FACC)、その線を測った長さを半分にしてFA点にします。全部の歯を計測し、マーキングした後、ブラケットポジショニングチャートに合わせて、一番多く丸を書いた一行を基準にし、その一行に書いてある数字を今回矯正するためのブラケットの位置にします。 もちろん、実際に患者さんの口の中にマーキングできないので、左半分はポジショニングゲージのみの練習でした。 その後、ブラケットを貼り付け、4番抜歯し、最初のレベリングに入ります。(.016 HANT) ↑このように、4番抜歯した後7-3にレースバックとワイヤーの力を使って、レベリングと同時に遠心にも移動させる。 ↑レベリングは大体終わって、ワイヤーを変えて、本格的に前歯部の遠心移動を始めていきます。 ここで左下7番遠心を注目すると、余分のワイヤーが多いと思われますが、これはスライディングメカニクスの特徴の一つです。治療に合わせて歯が移動し、スロットの中に固定されたワイヤーも規制な器具によって、全体的に遠心の方に移動します。そのため、毎回来院時に必ず余分のワイヤーが長すぎるかどうかを確認する必要があります。 ↑ 犬歯の遠心移動も特に問題なく成功し、最終的なワイヤーにし、残りの4前歯を動かしたら完成です。 ↑ 最終的にはこのような形になります。4前歯はアクティブタイバックを用いて遠心移動しました。全体的にバランスよく緊密な歯列になりました。 最後に 今回のセミナーを通じて、MBTシステムのような優れた矯正法について学ぶことができました。最終的な歯列の形を予測し計画した上で、既製の器具を用いて歯を動かす矯正治療です。より弱い力で効果が得られ、術者による差が少ない信頼性の高い治療であるため、今後はこうした方法についてさらに学び、より専門的な知識と治療の選択肢を提供できるよう精進してまいります。 これからもよろしくお願いします!

皆さんこんにちは。いいじま歯科クリニック勤務医の劉です。   2025年5月14日より二日間、東京・…

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